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司法試験問題漏洩は合格者数少ないことが原因?そんな馬鹿な!

明治大学法科大学院の司法試験の問題を教え子の20代の女性に漏洩(ろうえい)したとされる事件で、別の教え子の女性にも元教授が「自分と仲良くなれば、司法試験の主査だから教えてあげられることがある」と話していたとそうです。
ANNのニュースによると、
別の教え子の女性:「テストも、自分ではあまり書けなかったという時でも一番高い評価を頂いたりしました。『いつ教授室に来られますか』とか『いつデートできますか』とか(誘われた)」
また、NHKのニュースによると、青柳元教授が「短答式」と呼ばれるマークシートの司法試験が行われる2日前の今年5月15日、法科大学院の1年生の授業の中で、試験問題の内容を伝えていたとか。学生の1人は「試験前なのにこんなことを話して大丈夫なのかと驚いた」と話していました。
ネット上の書き込みにも、2,3年前の書き込みで青柳氏の漏洩疑惑を指摘するのがありました(これは真否未詳)。
「ロースクールと法曹の未来を創る会の代表理事久保利英明弁護士」はホームページ(http://www.lawyer-mirai.com/contents/seimei_150908_2.html)で
「当会が指摘してきたとおり、法科大学院制度を導入した趣旨に沿って、修了生の7割、8割が合格することになれば、このような愚かな行為はなくなるはずである。」
などど述べてます。NHKで法科大学院の四宮啓教授は、「司法試験合格者数が少なすぎる」「合格者を少なくして、無用な競争を煽るから、こんな問題が起こる」
「もっと一杯合格させたら、こんな問題がそもそも起こらなくなる 」などと述べたそうですが、ロースクール制度は正しいとする明らかに誤った前提の上での発言であり、かつ発言そのものが今回の事実からそれたピンぼけ発言です。

原因は司法試験の合格率云々の話では無いですね。何故なら明らかにもっと難しかった旧試験で、このような問題は起こっていません。
とにかく試験問題漏らしたらいけません。それだけです。その動機が不純!であればなおさらで、単にみっともない話ということのみだと思うのですが。
即ち法曹志願者志望者が激減した理由が、司法試験の合格率の低さだとするのも明らかに誤った事実認識です。莫大なお金と時間を費やして合格率が25%というのであれば敬遠するでしょうか?受験動機があれば、普通の大学入試の倍率程度ですから、そんなに問題にならないのでは?
実際は「莫大なお金と時間を費やして」合格しても、その後有料の研修をして、また、その後、就職や収入に結びかない、その見込みがないから志願者が激減したのです。要は法科大学院という制度自体が間違っているし、かつ合格者数が多すぎるのです。3%以下の合格率だった旧試験で、試験が難しいから志願者が激減したという事実はありません。
増員翼賛会の人たちは、このような事実の認識が欠けてます。

もっとも、趣味の悪い冗談ですが、合格者数が少ないことが原因なら、同様の試験問題漏洩が次々と起こり、漏洩試験委員のいる法科大学院に志願者が殺到するというような事態が起こるのでしょうか??

旺文社のホームページ等に記載もありますが、法科大学院は上位校と下位校の合格率に歴然とした差があり、上位校は、50%程度の合格率があり、累積では70%以上の合格者がいます。ここでは当初の予定通り合格者が出てます。定員割れも少ないです。それに対し下位校の多くは、合格者は平均値を大きく下回り、定員割れも申告で、補助金もカットされてます。だから、生き残りの為に、問題の漏洩が続くかもしれませんね。
弁護士ドットコムというとこころで上記の会の事務局次長なる多田という弁護士が、この問題発覚以前の6月に「弁護士資格さえあれば、仕事に困らずいい思いができるといった時代は、完全に過去のものになりました。競争がほとんどなかった昔が異常なのであり、ようやく普通の状態に近づいているのです。」という発言をしてます。
就職が出来るなんてこと考えずに法科大学院、司法試験を目指せ、ということなのでしょうが、この発言を聞いて誰が法曹を目指すのでしょうか。「莫大なお金と時間を費やして」、就職の見通しすらない試験を目指す人はいません。そんな当たり前のことも頭に入っていないのでしょう。
因みに、いわゆる「三振」という司法試験の受験制限が無くなりましたが、受験生は増えていません。今後もし合格者数を増やしたりしても同様でしょう。
法科大学院の数が更に激減して(するでしょうが)、合格率が多少上昇しても、志願者が増えることにはならないでしょう。法科大学院制度自体が間違いで、合格者数も多すぎるのですから。

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