泊原発全電源喪失!!停電防ぐのには泊動かせ??あほか!

今回の胆振東部地震による北海道全体停電が起こった問題について、ホリエモンらが「泊原発が稼働していたら…」などと言っているらしい。泊原発が動いてたら、こんなこ大停電になっていなかったというのだ。
しかし、この問題は、苫東厚真発電所の停止によって、各発電システムにおいて一定に保たねばならない電気の周波数が乱れたことで、故障を防止するために道内の火力発電所が自動停止したということ、それと、この発電所に北海道の電力の半分が集中していたという問題だ。
今後考慮すべきことは、単なるリスク分散の話に過ぎません。 原発再稼働を言うのは、議論のすりかえです。実際、地震から2日以内にほぼ全域で復活しているし、発電量の問題でもありません。

むしろ、震度2で全電源喪失のほうがよほど問題です、
以下AERA dot.岡村真氏のコメントから。
「2011年の東京電力福島第一原発事故による大きな教訓は、大規模災害が起きても「絶対に電源を切らさないこと」だったはずだ。それがなぜ、わずか震度2で電源喪失寸前まで追い込まれたのか。」
「泊原発には3系統から外部電源が供給されていますが、北電の中で3つの変電所を分けていただけと思われる。北電全体がダウンしてしまえばバックアップにならないことがわかった。今回の地震で、揺れが小さくても電源喪失が起きる可能性があることを実証してしまった。『お粗末』と言うしかありません」(岡村氏)「現在、発電所の再稼働に向けて作業が行われているが、電力復旧のめどは立っていない。もし、泊原発で非常用のディーゼル発電が故障などで使えなかった場合は、“最後の砦”であるガスタービン電源車に頼らざるをえなかったことになる。今回の地震は「原発への電源供給」という災害対応の“基本中の基本”に問題があったことを明らかにした。( 以上)。

「泊原発が稼働していたら…」、福島みたいに、送電線も壊れていたら、「むしろ大事故が起こった」というべきです。

以下はリテラから引用。
地震による停電で泊原発は外部電源を喪失したが、非常用電源による冷却が使用済みの核燃料だけで済んだのは、言うまでもなく、運転停止中の原子炉内に核燃料がなかったためだ。その意味では、いまのところ泊原発で事故が確認されていないのは“不幸中の幸い”と言うべきだろう。

 いや、それ以前に、泊原発が「安全地帯にある」という前提のほうこそ「お花畑」と断じるしかない。そもそも、今回の地震ではたまたま泊原発付近は震度2で済んだが、事実として、大規模地震が原発を直撃しない保証はどこにもないのだ。
もっとも、大停電については徹底的に検証をして再発を防止せねばならないが、一足飛びに泊原発再稼働へ結びつける言説は極めて乱暴であり、それこそ人々の生命と生活を軽視しているとしか言いようがない。(以上)

なお、この胆振東部地震は、判明している活断層とは関係ないところで起こったというのが政府の地震調査委員会の公式見解だ。
原発では、基準地震動というのが定められており、活断層を考慮しない「震源を特定せず策定する地震動」という基準がある。今年の震度5弱の地震は、10回ですべてプレート境界でも活断層でもない
そうです。大阪北部地震もまさにその典型ですね。
しかし、大阪北部ニシンの800ガルを考慮している原発は少ない。今回の地震の1500ガルを考慮している原発は無い(ただ、このガルの問題は、原発では計算方法が少し違うが)。
しかも今回の地震は、地震波長の周期が短く、原発付近で起これば、配管等に重大な影響を及ぼし、破断の危険もあっただろう(9日のNHKの特集)。
大阪北部地震も、断層とは関係なく806ガルもの地震が起こった。この程度の地震も予定しない原発も多い
3年前の熊本地震は、活断層に関連したものだが、最大1500ガルで、、2回も大きな地震が起こった。活断層の有無にかかわらず、このような地震は日本中どこでも起こると言っていいだろう。原発の基準地震動は低すぎる、というより、地震大国日本に原発はいらない。

加納 雄二 について

大阪の弁護士です。債務整理、離婚、相続、労働事件等幅広く取り組んでます。 加納雄二のホームページ
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